フルタイム4WD・4WS・電子制御サス・アクティブエアロ——1990年に登場した三菱GTOは、当時の最新技術をすべて搭載した「technology flagship(技術の旗艦)」だった。グラマラスなワイドボディに3.0L V6ツインターボを積み、北米では「3000GT」として人気を博したこのグランドツーリングカーは、90年代日本のハイテク主義を最も濃く体現した1台である。


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全部入りのスーパーJapanese GT
- 6G72型:3.0L V6 DOHCツインターボ・280ps/42.5kgm(ターボ)、225psのNAも設定
- 駆動方式:フルタイム4WD
- 4WS:速度感応型4輪操舵
- アクティブエアロ:速度に応じて角度が変わるフロント/リアスポイラー(前期)
- 全長×全幅×全高:4,555×1,840×1,285mm
- 車両重量:1,700kg前後
全幅1,840mmというワイドボディは当時の国産車では破格のサイズ。280psのツインターボと4WDによる発進加速は強烈で、0-100km/h加速は5秒台と当時の国産トップクラスだった。一方で1.7トンの重量級ボディゆえ、峠の軽快さよりも高速グランドツーリングに本領を発揮するキャラクターだ。
リトラからの変遷と歴代の進化
前期型はリトラクタブルヘッドライトだったが、1993年のマイナーチェンジでプロジェクター固定式に変更。1996年にはさらに大型化したコンビランプの最終形態へ進化した。6速MT(ゲトラグ製)の採用や足回りの熟成も進み、後期型ほど完成度が高い。北米ではダッジ・ステルスという兄弟車も存在した。
再評価が進む「不遇の名車」
GTOは国内では「重い・曲がらない」と揶揄されがちで、スープラやGT-Rの陰に隠れた存在だった。しかし近年、北米の3000GT人気の逆輸入と90年代ハイテク車再評価の流れで状況は一変。特にツインターボ・6MTの最終型は急速に値を上げている。
現在の相場
- NA系:80万〜200万円
- ツインターボ前期・中期:150万〜350万円
- ツインターボ後期6MT良個体:300万〜600万円
- チェックポイント:電子デバイス(4WS・電サス・アクティブエアロ)の作動確認が最重要。部品供給が厳しくなっており、不動の電装は修理困難な場合も。タイミングベルト交換歴も確認。
GTOは「技術で殴る」という90年代三菱の気概そのものだ。いま乗れば、その過剰なまでのハイテク装備に込められた時代の熱量に圧倒されるだろう。不遇の時代を経たからこそ、本物の価値が見え始めている。
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