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Alfa Romeo Brera——ジウジアーロの遺言、現代アルファの最後の純粋スポーツクーペ

2005年に発売されたアルファ・ロメオ・ブレラは、ジョルジェット・ジウジアーロ(イタルデザイン)がコンセプトカーからほぼそのままの形で量産化した稀有なモデルだ。2.2リッター直4から3.2リッターV6(Qトロニック四駆)まで多彩な選択肢を持ち、「デザインで買わせる現代アルファ」を体現した。現在でも中古市場でデザイン目的の購買層から高い支持を受ける。

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コンセプトから量産へ——ジウジアーロの奇跡

2002年のジュネーブ・モーターショーで発表されたブレラ・コンセプトは世界を驚かせた。通常、コンセプトカーは量産化でデザインが大幅に変更されるが、ブレラは驚くほど忠実にコンセプトを再現して市販化された。ジウジアーロは後年「量産化されたコンセプトカーの中で最も満足しているもの」とブレラを挙げている。

3.2リッターV6 JTSの気持ちよさ

最高峰の3.2リッターV6エンジン(260馬力)とQトロニック四輪駆動の組み合わせは、ブレラを真のスポーツGTたらしめた。アルファ独特の高回転でのビートと音質は、日本でも「気持ちいいエンジン」として多くのレビューで絶賛された。

現代スポーツクーペ不在の時代に

ブレラは2010年に生産終了し、以降アルファ・ロメオは純粋なスポーツクーペを持っていない。SUVのステルヴィオ、セダンのジュリアは続いているが、ブレラのような2ドアクーペは復活していない。このため現在の中古市場では「最後のアルファ製クーペ」として独自のポジションを占めている。

主要スペック

エンジンV8 DOHC 2.0L(ティーポ33レーサー由来)
最高出力230馬力
最高速度260 km/h
0-100km/h5.5秒
車重700 kg(チタン製コンロッド)
生産台数わずか18台
現在価値数十億円規模

コレクターズガイド:なぜ今も価値があるのか

クラシックカーの価値は単なる希少性だけでは決まらない。歴史的意義・機械的完成度・デザインの普遍性・来歴(プロヴェナンス)——これらが揃った車だけが時代を超えて評価され続ける。

現代の電動化・自動化が進む自動車産業において、エンジンの轟音と機械的な操作感を持つクラシックカーへの需要は逆に高まっている。ペブルビーチ・コンクール・デレガンス、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードなどの国際的なイベントでの人気は衰えを知らない。

投資対象としての側面も無視できない。過去20年間で希少なイタリア製・イギリス製クラシックカーの価値は平均して年率10〜15%上昇しており、株式や不動産を上回るリターンを記録した車種も多い。ただし維持費・保管環境・整備記録の管理が資産価値の維持に直結することを忘れてはならない。

アルファ・ロメオという情熱——「アルフィスタ」と呼ばれる人々

「アルファ・ロメオを一度も愛したことのない人間は、本当の自動車愛好家とは言えない」——エンツォ・フェラーリがかつてそう語ったとされる。アルファの魅力は単なる性能や美しさではなく、オーナーを「アルフィスタ」と呼ばれる熱烈な信者に変える独特のカリスマにある。

ミラノ、アルファ、ロメオ——名前の由来

「ALFA」はAnonymous Lombard Fabbrica Automobili(ロンバルディア匿名自動車工場)の頭文字。「ロメオ」はニコラ・ロメオというイタリア人実業家が1915年に会社を買収したことに由来する。ミラノで生まれた「アルファ・ロメオ」という名前は、その出自と歴史をそのまま背負っている。

F1での輝かしい歴史

アルファ・ロメオは1950年、F1世界選手権の第1回チャンピオンを輩出したブランドだ(ニノ・ファリーナ)。翌1951年にはファン・マヌエル・ファンジオがアルファのマシンで2度目のタイトルを獲得。この初期F1での圧倒的な強さが、アルファ・ロメオをモータースポーツ界で永遠の伝説たらしめる土台となった。

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Author of this article

クラシックカー専門ライター。自動車雑誌の編集部に12年在籍し、欧州車・国産旧車の取材を担当。独立後はイタリア・英国のクラシックカーイベント取材やオーナーインタビューを重ね、これまでに試乗・取材した旧車は300台以上。愛車はアルファロメオ ジュリア スーパー(105系)と、レストア中の国産旧車1台。「名車の物語を、次の世代に手渡す」をモットーに、スペックの羅列ではなく“そのクルマが生きた時代”まで伝える記事を心がけている。

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