「TOYOTA 3000GT」——1986年、セリカから独立した初代スープラ(A70型)のキャッチコピーだ。直列6気筒エンジンを縦置きするFRレイアウトと流麗なロングノーズは、トヨタの技術と美学の集大成。バブルへ向かう日本の勢いをそのまま固めたようなグランドツアラーであり、後のA80スープラ世界的ブームの礎を築いた重要なモデルである。

セリカXXからスープラへ
A70の前身は「セリカXX(ダブルエックス)」。北米では当初から「セリカ・スープラ」の名で売られていたが、1986年のフルモデルチェンジで日本でも「スープラ」として独立した。FFに移行したセリカと決別し、スープラは伝統のFR+直6を堅持。「直6・FR・ロングノーズ」というトヨタスポーツの王道はここに確立された。
主要スペック・エンジンラインアップ
- 7M-GTEU型:3.0L 直6 DOHCターボ・230ps→240ps。デビュー時のトップエンジン。
- 1G-GTEU型:2.0L 直6 DOHCツインターボ・185ps→210ps。
- 1JZ-GTE型:2.5L 直6 ツインターボ・280ps。1990年追加の「2.5GTツインターボ」に搭載。日本の自主規制値280psにいち早く到達した。
- 全長×全幅×全高:4,620×1,690〜1,745×1,300mm
- 車両重量:1,400〜1,560kg
- サスペンション:4輪ダブルウィッシュボーン
ハイライトは1990年8月に追加された2.5GTツインターボ(JZA70)だ。新世代の1JZ-GTEは280psを発生し、頑丈さからチューニングベースとしても絶大な人気を獲得。リミテッドはワイドボディと電子制御サス(TEMS)を備えた豪華仕様で、現在最もコレクター人気が高い。
現在の相場
- 2.0GTツインターボ系:150万〜300万円
- 3.0GTターボ系:200万〜400万円
- 2.5GTツインターボ(JZA70)良個体:300万〜600万円
- チェックポイント:7M-GTEはヘッドガスケット抜けの持病が有名。対策済みかを確認。1JZ系は丈夫だが過走行チューンド車に注意。
A80の陰に隠れがちだったA70だが、近年は「80年代トヨタの最高級スポーツ」として再評価が進む。重厚な直6フィールとハイソカー時代の豪華な内装は、まさにバブル日本のタイムカプセルだ。
※相場は市場の状況によって変動します。ここに挙げた金額はあくまで目安であり、車両の状態・記録簿の有無・修復歴によって大きく変わります。実際の売買では専門店や複数の査定でご確認ください。
よくある質問
Q. セリカXXとはどういう関係ですか
A70の前身がセリカXXで、北米では当初からセリカ・スープラの名で売られていました。1986年のモデルチェンジで日本でもスープラとして独立し、FFへ移ったセリカと道を分かつことになります。
Q. 7M-GTEに持病があると聞きましたが本当ですか
ヘッドガスケットからの吹き抜けがよく知られています。締結の管理が要因のひとつとされ、現存する個体の多くは何らかの対策が施されています。購入時はその作業歴が記録で確認できるかが分かれ目です。
Q. 1JZ-GTEはどのグレードに積まれていたのですか
1990年8月に追加された2.5GTツインターボ(JZA70)です。当時の自主規制上限である280psに到達し、丈夫な造りから改造の土台としても支持されました。今のA70人気を牽引しているのがこの型です。
Q. 後継のA80とは性格がどう違いますか
A70は電子制御サスや上質な内装を備えた、豪華なグランドツアラーの色合いが濃いモデルです。対するA80は2JZを軸に運動性能へ振り切っており、同じスープラでも目指した場所がはっきり異なります。
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