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ホンダ プレリュード(3代目)——機械式4WSで後輪も曲げる、低いクーペに込めた操舵の工夫

ホンダ プレリュード(3代目)——機械式4WSで後輪も曲げる、低いクーペに込めた操舵の工夫の記事見出し

低いボンネットと伸びやかな車体を持つ3代目プレリュード。その姿の奥には、後輪の向きまで使って車の曲がり方を整える工夫がありました。華やかなクーペとして眺めるだけでなく、操舵の仕組みから見ると面白さが深まります。

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舵角応動式4WSは何を変えたのか

4WSは前輪と後輪の両方を操舵する機構です。この世代のホンダ方式は、ハンドルを切る量が小さいときに後輪を前輪と同方向へ、大きいときに逆方向へ動かします。判断の基準は操舵角であり、速度を測って切り替える説明では不正確です。前後の操舵装置を軸で機械的につなぐ構成に、目標とする動きを歯車の仕組みで作ろうとする開発の姿勢が表れています。

低い車体と機構を両立する設計

1987年4月発表の3代目は、先代が築いた低いフロント部分を継承しました。Hondaの歴代紹介では、エンジンを後傾させ、サスペンションをコンパクトに収めた構成が説明されています。美しい形に機械を押し込むだけでなく、外観と内部の配置を一緒に考える仕事です。低い車体を横から見た後で構造図を眺めると、表面の線に設計上の理由があることを実感できます。

スペシャリティークーペの中での個性

この車を比較する際は、最高出力だけでなく、操舵に対して車全体をどう動かそうとしたかが重要です。前輪駆動のクーペに後輪操舵という選択肢を加えた点に独自性があります。ただし4WSは装着仕様の確認が必要です。同じ車名のすべてが同じ曲がり方をするわけではなく、見た目が似ていても、装備による違いを読み取る必要があります。

主要スペック

以下は1987年発表時のDOHC搭載モデルを中心に、公式紹介で確認できる構成を整理したものです。4WSについては装着車に限った記載です。

項目内容
対象1987年発表・3代目DOHCモデル
エンジン構成直列4気筒・自然吸気・DOHC16バルブ
排気量区分/最高出力2.0リッター/145PS
燃料供給PGM-FI(電子制御燃料噴射)
駆動方式前輪駆動
変速機の設定5速MT/4速AT
4WS装着車操舵角に応じて後輪を動かす機械式

コレクターズガイド:機構を理解して残す

現車確認では、4WSの有無を外観の印象だけで決めず、仕様資料と装置の状態を照合したいところです。操舵系の整備歴、足回りを交換した記録、純正から変えた部分が分かると、車の来歴を理解しやすくなります。専用機構を持つ車では、部品の名称や作業記録も保存対象です。車体の美しさとともに、機械がどう保たれてきたかを見られる個体には、資料としての楽しみもあります。

ホンダ史に見る機械で解く発想

Hondaの開発史によると、後輪の動きを作るには単一のクランク機構だけでは不足し、二つのクランクを組み合わせる考え方へ進みました。複雑な目標を、仕組みそのものの工夫で実現しようとした事例です。完成車からは見えにくい試行錯誤をたどると、4WSという短い名称の中に多くの判断が詰まっていることが分かります。

ブランドの現在:操縦性を考える資料として

Hondaは現在も技術解説でこの4WSを紹介しています。前後輪が同方向へ動く仕組みと、逆方向へ動く仕組みを理解すれば、後輪操舵という言葉を見たときの読み方が変わります。古い装置を新しい車へそのまま当てはめるのではなく、どの入力に応じて作動するかを見ることが大切です。プレリュードは、車の曲がり方を学ぶ入口にもなるクラシックです。

よくある質問

4WSと4WDは同じですか?

異なります。4WSは四輪の操舵、4WDは四輪の駆動を指します。このプレリュードの駆動方式は前輪駆動です。

速度だけで後輪の向きを決めますか?

いいえ。この機械式システムはハンドルの切り込み量に応じます。低速・高速での用途説明と、実際の作動条件を区別しましょう。

3代目はすべて4WS仕様ですか?

いいえ。Hondaの技術解説は選択装備として導入したと説明しています。対象車の仕様と装着状態を確認する必要があります。

公式出典:Honda:プレリュード歴代モデルHonda:機械式4WSの技術解説Honda:舵角応動4WSの開発史

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Author of this article

クラシックカー専門ライター。自動車雑誌の編集部に12年在籍し、欧州車・国産旧車の取材を担当。独立後はイタリア・英国のクラシックカーイベント取材やオーナーインタビューを重ね、これまでに試乗・取材した旧車は300台以上。愛車はアルファロメオ ジュリア スーパー(105系)と、レストア中の国産旧車1台。「名車の物語を、次の世代に手渡す」をモットーに、スペックの羅列ではなく“そのクルマが生きた時代”まで伝える記事を心がけている。

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